子ども手当てから考える「子ども」
昨日、子ども手当てについて、ニュース特集が組まれていました。
東京都足立区にある児童養護施設「クリスマスヴィレッジ」という施設で、園長が「子ども手当て」が入所している67人中6人にだけ子どもに(施設管理者を通して)渡されることや、他の子どもたちは、別に暮らしている親に渡されることなど、詳しく正確に情報を入所児童に対して、伝えてありました。
それらの情報を基に、子どもたちが一生懸命に考えている姿が映し出されていました。
この事実を自分なりに消化しようと、子ども同士で話していました。
それらの映像を見て、わたしも考えました。
子ども手当てが未整備な中で配布されることが問題なのではなく、子どもというだけで「受け止めることができない存在」だとか、「何も考えていない存在」などと決め付けてしまって、当事者である子どもたちに情報を渡さない「おとな」の態度の方が理不尽な行動なんだなと、考えました。
子どもたちは決して非力だったり、無力だったりはしません。
ただおとなが情報を渡さないことで、自分の力で乗りこえるチャンスを奪われてしまいます。
秘密にされてしまっては、何を乗り越えたらいいのかさえ、わかりません。
自分がなぜ、児童養護施設に入所しているのか?
自分はどのくらいの期間、ここにいると想定されているのか?
今、自分の親はどんなことを考えているのか?・・・後見人さんや、児童相談所職員さんや、自分を見守ってくれる人たちがどんな考えで自分をみつめてくれているのか、知ることが信頼の第一歩ですよね。
NPO法人にじいろCAPでは、児童養護施設や情緒障害児短期治療施設でCAPプログラムを実施しています。子どもたちの知る権利を、どのくらい意識してワークショップを展開できているでしょうか。
もう一度、確認しあいたいと思いました。
追伸:「CAPを続ける理由」に記載した写真は、5月29日(土)に兵庫県西宮市市民交流センターでおこなわれた「NPO法人CAPセンター・JAPAN2010年度総会」会場に貼られた、CAPグループで使用している安心・自信・自由のボードです。