2011年06月03日

市全体で子ども虐待防止

「新聞記事より」


高砂、県内初の条例
 高砂市議会は2日の6月定例議会で、児童虐待防止を市全体で取り組むための「高砂市子どもを虐待から守る条例」を議員提案し、全会一致で可決した。市内での児童虐待の認知件数が増加しており、市全体で虐待防止の機運を高めようと条例化した。罰則はないものの、市や市民、保護者らの責務を明確にし、虐待を受けた子どものために教育支援を行うことなどを盛り込んだ。児童虐待に特化した条例は大阪府東大阪市や東京都武蔵野市などにもあるが、県内では初めて。

 これまでの児童虐待事件で、子どもに暴力を加えた保護者らが「しつけのためにやった」などという理由で、暴力を繰り返すことが目立つことから、条例では保護者の責務として、「しつけの際に、暴行など子どもにとって有害な行為をしてはならない」と明記した。

 市や市長については、虐待防止のネットワークの構築や、市の児童虐待への取り組み状況についての公表を毎年義務づけた。また、虐待を受けた子どもを優先的に保育所などの施設に入所させることなどを盛り込み、市民には虐待の早期発見への協力を呼びかけた。

 市議会は3月に同条例特別委員会を設置し、計4回にわたって審議し、議員提案した。特別委の今竹大祐委員長は「子どもは地域全体の宝。虐待を他人事とせずに、行政や市民が危機意識を持ってもらうために提案した。子どもはもちろん、育児に不慣れな若い親が悲しい事態にならないよう、市全体でかかわっていくことが重要」と話していた。

 同市の児童虐待の認知件数は2005年度38件から、10年度には70件に増加しており、被害を受けた子どもの半数は5歳以下の乳幼児だった。05年度では、身体暴行が24件と半数以上を占めていたが、10年度はネグレクト(育児放棄)が42件と半数を超えた。

(2011年6月3日 読売新聞)

兵庫県といえばCAPセンター・JAPAN事務所の所在地でもあります。兵庫県高砂市でのこの条例に勇気をもらいました。『当たり前のこと』なんですが、『当たり前』が『当たり前』ではないのですから、市民の慣習や文化について行政がリーダーシップをとっていくということでしょう。
 人権擁護と社会正義が福祉の哲学であり科学、なんですものね!
 そもそも児童福祉法や児童憲章に国と地方自治体が保護者とともに~と書かれてもいます。



Posted by にじ at 06:21│Comments(0)
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